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Assessment of the risk of cardiovascular disease in patients with rosacea

酒さと心血管疾患との関連についての報告を紹介します。
(Alexander Egeberg, Louise E. Bruun, Lotus Mallbris, Gunnar H. Gislason,
Lone Skov, Jashin J. Wu, Peter R. Hansen.
Assessment of the risk of cardiovascular disease
in patients with rosacea. J Am Acad Dermatol 2016; 75: 336-9.)

近年、酒さと脂質異常症、高血圧症、アルコール消費量、喫煙などの心血管障害の
リスクファクターや冠動脈疾患が関連あるのではないかと報告されています。
しかしながら心筋梗塞や、虚血性・出血性の脳卒中、心血管死亡、
主要な心血管イベント(心筋梗塞・脳卒中・心血管死亡その他の心血管イベントなどの複合)、
全死因死亡と、酒さと関連あるかは不明です。
今回デンマークからの報告です。

1997年から2012年まで4,948例の酒さの患者さんと23,823例の
コントロールの方々で統計学的な検討を行っています。

罹患率比(括弧内は95%信頼区間)は以下の通りでした。
心筋梗塞:0.75(0.57-1.00)
虚血性脳卒中:1.01(0.61-1.67)
出血性脳卒中:0.99(0.80-1.24)
心血管死亡:0.99(0.86-1015)
全死因死亡:0.95(0.85-1.06)

以上より、「心血管有害事象発症やそれによる死亡のリスク上昇」と「酒さ」と関連性は否定的でした。

但し今回の報告はデンマーク内での報告であること、酒さのタイプ、
重症度の関連は検討されていないことから、他国での報告や酒さの臨床型との関連の検討が望まれます。