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慢性色素性紫斑

慢性色素性紫斑 purpura pigmentosa chronica
(特発性色素性紫斑 idiopathic pigmentary purpura)

下肢に好発する原因不明の紫斑です。
血管拡張や紅斑、丘疹も混在し、病変の範囲はさまざまです。
軽快、増悪を繰り返し慢性に経過します。
全身疾患を伴うことはありません。
病変の広がりと皮疹の性状から、いくつかの病型に分類されます。

●Schamberg病

1901年にSchambergが報告した疾患です。
下腿伸側が好発部であり、多くは両側性に生じます。
点状出血から始まり(図1)、“cayenne-pepper”と呼ばれる紅褐色斑が生じます。
退色と新生を繰り返し、慢性に経過します(図2)
色素沈着が目立つ場合もあります。
組織学的には表皮の液状変性、血管拡張と周囲の赤血球漏出が目立ちます。

(図1)
(図2)

●Majocchi病

1896年にMajocchi病が報告しました。
下腿伸側に好発し、多くは両側性に生じます。
毛細血管拡張による点状の紅色皮疹から始まります(図3)。
これら点状皮疹が集簇し、円形病変を形成します。
辺縁には軽度の落屑を伴います。
円形病変は遠心性に拡大し、その後中央は退色し環状となります(図4)。
組織学的には表皮の変化は軽度で、血管拡張と周囲の赤血球漏出が見られます。

(図3)
(図4)

●Gougerot-Blum病

1925年にGougerotとBlumが報告しました。
Schamberg病の紫斑に加え、橙赤色の苔癬様丘疹を伴うことが特徴です。
多くは両側性に起こります。
径2mmほどの苔癬状丘疹が多数生じます(図5)。
これらが集簇、融合し多数の扁平隆起や局面を形成します(図6)。
色調は赤色→黄紅色→紫紅色→褐色と変化します。
組織学的には表皮の肥厚と真皮上層の帯状炎症細胞浸潤が特徴です。

(図5)
(図6)

●Itching purpura

かゆみが強く、病変が比較的急速に広がることが特徴です。
病変が両足関節に生じ、3週間程度で下腿、大腿、腰臀部へ拡大します(図7)。
鮮紅色の点状皮疹から始まり、出血を伴い、褐色調を呈し小丘疹となります。
表面に鱗屑も伴います。

(図7)

●Lichen aureus(Lichen purpuricus)

10~30歳代の男性に好発しますが、小児にも生じます。
下肢に限らず、上肢の片側や体幹にも発生します。
突然発症、黄金色、錆色、暗紫色班であり、小丘疹や点状出血が集簇した局面となることもあります(図8)。
本邦では黄色調を示すlichen aureusよりlichen purpuricus(図9、10)が多く報告されています。
出血量とヘモジデリン沈着の程度の違いで臨床的な色調の差が生じます。
組織学的には表皮の変化が乏しく、真皮下層のヘモジデリン沈着が主体です。
他の4つのタイプと臨床像が異なり、診断困難例が多いことも特徴です。

(図8)
(図9)
(図10)

治療

ステロイド外用剤と血管強化剤を用います。
痒みが軽度で、紫斑、色素斑が主体の場合は血管強化薬、止血薬、抗プラスミン薬が主体です。
痒みが強く湿疹様の皮疹が目立つ場合には、上記に加え、抗アレルギー薬、外用剤を追加します。