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広島市 南区 皮膚科 アレルギー科 アトピー性皮膚炎 にきび じんましん

皮脂欠乏症(乾燥肌)

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皮脂欠乏症(乾燥肌)

左側は乾皮症に湿疹を伴っています。
右側は保湿剤外用1週間後です。
症状が改善しています。

皮脂などの減少により皮膚が乾燥し、細かい鱗屑が付着した状態を「乾皮症」あるいは「皮脂欠乏症」と呼びます。
高齢者では、すね、大腿、腰などに起こることが多く、「老人性乾皮症」ともいいます。

近年、気密性の高い室内での暖房等のため、より湿度が低下し、小児や若年者でも皮膚の乾燥が目立つ様になりました。
「乾燥肌」あるいは「ドライスキン」とも呼ばれています。

肉眼的には皮膚が光沢を失い、表面が粗造となり元来の皮膚紋理が失われていきます。かゆみを伴うことが多く、その理由として、乾燥した皮膚では知覚神経が皮膚の表層である表皮に侵入しやすくなることが指摘されています。
しかし、神経の表皮侵入が起こらないであろう急な(短時間の)乾燥でもかゆみが起こるので、上記以外の機序が関与している可能性があります。

乾皮症が長期に継続する、あるいは乾皮症部位を引っ掻くと、敷石状の亀裂や線状紅斑、丘疹が出現し、次第に「皮脂欠乏性湿疹」に移行します。

皮膚の水分保持に関与する物質


表皮と角質層

皮膚の最も外側には角質層があります。
最終的に垢となって剥がれ落ちますが、保湿能を担う重要な働きがあります。

特に①皮脂、②角質細胞間脂質、③天然保湿因子が重要な役割を果たします。

皮脂は皮脂腺由来の脂質です。角質層の表面を脂質(おもにトリグリセリド)が覆い、角質層からの水分の蒸発を防ぎます。

角質細胞間脂質は、レンガの様に積み重なった角質細胞間にある脂質成分です。
セラミド、コレステロール、遊離脂肪酸等からなります。
セラミドは水と油が交互に並ぶラメラ構造をとり、サンドイッチ状に水分を挟んで水分を保ちます。

天然保湿因子は角質細胞中にあり、水分保持能を有します。
角質層で、フィラグリンが分化されて生じた遊離アミノ酸が天然保湿因子の主成分です。
皮膚の乾燥の程度と遊離アミノ酸は相関しているとの報告があります。

高齢者では皮脂、セラミド、遊離アミノ酸の減少があります。
さらに角質層の脱落が遅延し、古くなった角質層が堆積するため乾燥しやすくなります。

乳幼児では角質層が未熟であること、胎児期(お母さんのお腹の中)の環境から変化に順応できていないことなどから容易に皮膚の乾燥が生じます。

乾燥肌に対するスキンケア

1.入浴
長時間の入浴、高温のお湯での入浴はさけましょう。
保湿効果を有する入浴剤の使用は効果的です。
洗浄時にはタオルでゴシゴシこすることはやめましょう。
しかしお湯のみの洗浄では皮膚の表面の垢や付着したホコリは落ちません。
石鹸やボディーソープをよく泡立てて、皮膚を優しく包み込むように洗浄しましょう。
お子さんの入浴時には目の周り、耳の後ろなども優しく丁寧に洗いましょう。
十分なお湯の量で、石鹸成分が残らないようにすすぎましょう。

入浴は身体の清潔保持のみでなく、保温効果やリラックス効果もあります。
また入浴時の洗浄で皮膚表面を清潔にすることもスキンケアの一つです。
上手に入浴、洗浄し、その効果を高めていきましょう。
2.保湿剤塗布
入浴後10分以内に塗布しましょう。
充分量の保湿剤を手に取り、乾燥している部位に保湿剤をおいていきます。指、手の平を使って皺皮に合わせるように保湿剤を広げていきましょう。乾燥症状が目立つ場合は、1日2回、入浴後と朝に外用しましょう。
入浴後は特に保湿剤の量を多めに外用してください。
お子さんでは、外出後など顔面や手足の露出部に乾燥が目立つ場合、適宜外用を追加しましょう。

病院から処方される保湿剤にはエモリエント製剤とモイスチャライザー製剤があります。
エモリエント製剤は皮膚表面を覆い角質層からの水分の蒸発を防ぎます。
「ワセリン」が代表的な製剤です。
ワセリンを精製し有機化合物などを取り除いた「プロペト」、流動パラフィンが主体の「プラスチベース」などもあります。
モイスチャライザー製剤は水分保持作用を持つヒューメクタントを含み、角質水分量を増加させます。「尿素製剤」や「ヘパリン類似物質含有製剤」があります。

市販されている様々な保湿剤にも、エモリエントやヒューメクタント成分を含み、十分な保湿効果が得られるものあります。
いずれの保湿剤も長期に使用して安定した保湿能が得られますので、御自分にあった、効果の高い保湿剤を選び、継続して外用しましょう。
3.環境
冷暖房により室内の湿度が下がるとより乾燥し、かゆみが増します。
加湿器等を利用し、適度な湿度を保ちましょう。
室内の湿度は45-60%程度に保つのが理想です。
40%以下では皮膚は乾燥しドライスキンを起こしやすくなります。

下着の材質によって乾燥、かゆみが増すことがあります。
直接皮膚に触れる肌着やバスタオルは刺激の少ない素材を選択しましょう

当院での治療


小児アトピー性皮膚炎でのドライスキン

小児のドライスキンでは、単なるドライスキン、アトピー性皮膚炎の初期、魚鱗癬等の疾患を鑑別する必要があります。
鑑別を行った上で、適切な外用剤を選択させて頂きます。

成人の乾燥肌では炎症所見の有無を確認し、乾燥肌から皮脂欠乏性湿疹への進展の有無を評価します。
その上で保湿外用剤等を処方させて頂きます。
かゆみが強い場合には抗アレルギー剤の内服や漢方薬の内服も併用いたします。

特に冬期では症状が悪化しやすいので症状が軽い時点からの受診をお勧めします。