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粉瘤

成人に生じる皮膚良性腫瘍の中で頻度の高い疾患です。
全年齢層にわたり,全身いずれの部位にも起こりますが、成人男性の顔面に好発します。
時に「脂肪のかたまり」といわれ、「脂肪腫」と混同されることがあります。
「粉瘤」の本態は内部に角質物が貯留した嚢腫状病変であり、「脂肪腫」とは異なります。


成因



(図1)

毛包の上部である毛包漏斗部(図1)に由来した嚢胞状病変で、海外ではfollicular cyst(毛包嚢腫)と呼ばれることもあります。
毛包漏斗部の上皮は皮膚表面の表皮と構造が類似しています。
何らかの機転により毛包漏斗部が拡張あるいは毛包漏斗部内に角質成分が貯留し、次第に嚢腫状病変が形成され,粉瘤の病変が完成します。
毛のない手掌や足底に粉瘤が生じる場合には外傷や乳頭腫ウイルス感染が契機となり、表層表皮が真皮内に陥入して病変が生じると考えられています。

 

病理



(図2)

表皮に類似した重層扁平上皮の壁よりなる嚢腫状病変です(図2)。
顆粒細胞層を経て、中央に向かう角化を呈し、内部に角質物が貯留します。
頭部では顆粒細胞層を経ず外毛根鞘性角化を呈し、毛包狭部との関連が示唆される場合もあります。

 

症状



(図3)

周囲との境界が明瞭な腫瘤です(図3)。
表面の皮膚はおおむね正常皮膚色です。
中央に臍窩がみられることがあり、時にここから悪臭を放つ角質内容物が排出されます。
腫瘤は表面皮膚と癒着していますが、下床とは可動性があります。
痛み、かゆみなどの自覚症状はありません。

時に二次感染を起こし、発赤、腫脹が生じます(図4)。
その際には痛みを伴います。

 


(図4)
 

予後

放置しても問題ありません。
ただし、二次感染を伴う場合は抗生剤の投薬や、切開・排膿が必要なことがあります。

 

治療



(図5)


(図6)

放置しても差し支えありません。
炎症を繰り返す場合や、摩擦の加わる部位に生じている場合、外見上気になる場合等は積極的に治療を行います。
手術療法が基本です。
病変部位に局所麻酔を行い,病変を全摘出し縫合します。(図5)
約5-7日後に抜糸を行います(足底の場合は2週間後に抜糸します)。

全体を切除する方法ではなく、くりぬき法で手術を行う場合もあります。
※くりぬき法
局所麻酔後、病変中央を小さく切開します。
まず、切開創から病変の大部分をしめる角質物を圧出します。
その後、小切開部から嚢腫壁を引っ張りだし,壁を摘出します(図6)
止血を確認し切開部を縫合し終了です。
手術創(切開部)が小さく済むことが利点ですが、病変の一部が摘出できない可能性が有ることが欠点です。

参考
塩見達志:皮膚疾患のみかた 嚢胞性腫瘍および腫瘍様病変. 病理と臨床2014,32:411-416
(図3、4はA clinical atlas of 101 common skin diseasesより)