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広島市 南区 皮膚科 アレルギー科 アトピー性皮膚炎 にきび じんましん

汗疱(異汗性湿疹)

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汗疱(異汗性湿疹)

手指や足底に1~数mm大の小水疱が多発する疾患です。
時に手湿疹や接触皮膚炎等ほかの炎症性疾患でも汗疱様の小水疱が生じる場合もあります。

病因

汗疱(異汗性湿疹)の原因は不明です。
夏季に多く発症するため発汗との関連が示唆されていますが、発汗と関係がない場合もあります。
一方、金属アレルギー、アトピー性皮膚炎、ある種の薬剤投与(ガンマグロブリン大量療法)等が契機になることも報告されています。
食物に含まれる微量金属や、歯科金属から体内に吸収された金属成分は、汗中に少量排出されます。
金属アレルギーの患者さんは金属成分を含んだ汗に対して反応し、汗疱が生じることがあります。
重症のアトピー性皮膚炎患者さんの症状が改善する経過中に汗疱が見られることもあります。
入院治療等では全身にガーゼ等の貼付を行うために発汗過多になること、治療によりアトピー性皮膚炎患者さんの発汗低下が改善し手掌足底にも発汗が促されることなどが機序として推察されていますが、詳細は不明です。

 

症状

1mmから数mm大の小水疱が手掌や足底に多発します(図1、図2)。
手指側面、足趾側面も好発部位です(図3)。
表皮内水疱が形成され、表皮のより深層にできれば表面を厚い表皮成分が覆います。
表皮の浅い位置に形成されると透明な内容物が容易に透見できる水疱となります。
水疱は時間の経過とともに破裂し、落屑がみられます(図4)。
これら落屑が拡がり、炎症症状を伴い、周囲を襟様鱗屑が取り囲む紅斑が形成されることもあります(図5)
時に水疱が集合し数cmの大きな水疱を形成することもあります。
組織学的に水疱と汗管との関連がなく、表皮の海綿状態から水疱が形成される場合もあります(図6)。

 

図1
(図1)
図2
(図2)
図3
(図3)
 
図4
(図4)
図5
(図5)
図6
(図6)

 

 

診断

汗疱状白癬や白癬疹、掌蹠膿疱症、接触皮膚炎や自家感作性皮膚炎などの湿疹性病変、手足口病、小児掌蹠丘疹性皮膚炎(砂かぶれ皮膚炎)、dyshidrosiform pemphigoid等との鑑別が必要です。
当院では病変部からの直接検査での真菌成分の有無、手足以外の病変の有無、水疱周囲の炎症所見の程度、膿疱の有無、口腔内病変の有無等によりほかの疾患との鑑別を行い、汗疱(異汗性湿疹)と診断します。
水疱内容を採取してギムザ染色を行い、水疱内の炎症細胞を検査する場合もあります。

 

治療

症状が軽い場合、無治療でも2~3週で吸収され、自然に改善することもあります。
紅斑や腫脹などの炎症症状、かゆみ等の自覚症状がある場合、水疱が大型の場合などは炎症を抑制するステロイド外用剤、表面の角質を軟化させ汗排出を促す尿素軟膏やヘパリン類似物質を外用することがあります。
日常生活では手洗い、入浴後によく乾燥させること、特に手指側面や趾間部も乾いたタオル等でよく乾かす様に心がけていただきます。

参考文献
Wollina U: Pompholyx. Am J Clin Dermatol 11: 305-314, 2010
Kutzner Heinz et al. Are acrosyringia involved in the pathogenesis of dyshidrosis? Am J Dermatopathol 8: 109-116, 1986