TEL:082-510-1322

〒732-0818 広島県広島市南区段原日出1-15-13

広島市 南区 皮膚科 アレルギー科 アトピー性皮膚炎 にきび じんましん

多汗症

当日順番予約

当院での検査

アレルギー

腫瘍(できもの)

感染症

毛・汗・爪の病気

その他の疾患

美容

MOBILE SITE

 

多汗症

発汗が増加する疾患を多汗症といいます。
発汗が増加する部位により全身性多汗症と局所多汗症、原因面から原因不明の原発性多汗症、何らかの疾患に合併する続発性多汗症に分けます。

皮膚科に受診される患者さんは原発性局所多汗症が主であり、特に手掌多汗症、腋窩多汗症です。

思春期から若年者の罹患率が高く、手掌多汗症の場合は「プリントが汗でぬれる」「パソコン作業が滞る」、腋窩多汗症の場合は「腕を上げることがためらわれる」「服の選択に困る」など患者さんは日常生活に多大な支障をきたしています。

当院では日本皮膚科学会の「原発性局所多汗症診療ガイドライン」に則り、診療を行っています。

 

 

原発性局所多汗症の診断

診断基準にてらして診断を行っています。

局所的に過剰な発汗が、明らかな原因がないまま6カ月以上認められ,以下の6項目のうち2項目以上あてはまる場合を多汗症と診断します。

  1. 1)最初に症状がでるのが 25 歳以下であること
  2. 2)対称性に発汗がみられること
  3. 3)睡眠中は発汗が止まっていること
  4. 4)1 週間に1 回以上多汗のエピソードがあること
  5. 5)家族歴がみられること
  6. 6)それらによって日常生活に支障をきたすこと

その重症度としては
  1. ①発汗は全く気にならず,日常生活に全く支障が ない。
  2. ②発汗は我慢できるが,日常生活に時々支障がある。
  3. ③発汗はほとんど我慢できず,日常生活に頻繁に 支障がある。
  4. ④発汗は我慢できず,日常生活に常に支障がある。
に分けられています。
 

 

治療

当院では腋窩多汗症に対するボトックス®投与、多汗症に対する内服治療を行っています。

○A型ボツリヌス菌毒素製剤局所療法(ボトックス®注射)
ボツリヌス菌毒素が汗腺への交感神経刺激を遮断することで発汗を抑制します。
両腋窩に直接注射を行います。注射は5-10分程度かかります。
治療後2~3日で効果があらわれ、4~9か月にわたって持続します。
効果の程度や持続期間には個人差があります。
完治を目指す治療法ではありませんので、症状がふたたびあらわれたときには、あらためて治療を行います。
重度の原発性腋窩多汗症であれば、健康保険の適応です。
(費用の目安は3割負担の患者さんで約3万円です)
当院では最初の診察でお話をうかがい同意を得たうえ、2回目の診察で注射を行っています。

○内服治療
抗コリン薬であるプロパンテリン臭化物錠(プロ・バンサイン®)が多汗症に対して保険適応があります。
眠気、口渇、眼の調節障害などの副作用に注意しながら内服します。
他に診療ガイドラインでは“各種の自律神経症状”に適応のある(グランダキシン®)が記載されています。

 

当院での「重度の原発性腋窩多汗症へのボトックス®投与」の実績

2012年11月にボトックス®の局所注射が重度の原発性腋窩多汗症に対して保険適応となり、当院では2014年6月より同治療を行ってきました。
2017年12月31日までの当院で治療を受けられた患者さんの概略を紹介いたします。

2014年6月から2017年12月31日まで、105名の患者さんに施行しました。
2回以上の複数回行った患者さんもいらっしゃいますので、のべ165回のボトックス®の腋窩への局所注射を行っています。

●男女比
男性36名(34%)、女性69名(66%)でした。
治療効果の論文1)、満足度の論文2)では女性が約7-8割を占めていますので、その現状とは大差はありません。
●年齢(図1)

(図1)
初回投与時の年齢です。
12歳から73歳であり平均は33.2歳でした。
20歳代が34名(32.4%)と多くを占め、30歳代は32名(30.5%)、40歳代は29名(27.6%)でした。
 
 
●投与月(図2)

(図2)
月ごとの投与数です。
複数行った患者さんがおられますので、のべ165回で検討しています。
6月が29名(17.6%)と最も多く、次いで4月が27名(16.4%)、5月が27名(16.4%)、3月が22名(13.3%)、7月が21名(12.7%)、でした。
効果の発現、安定には数週間程度かかることが多いため、本格的な夏を迎える前に治療を希望される患者さんが多いようです。
 
参考文献
1.大島雄一郎、玉田康彦、横関博雄ほか:原発性腋窩多汗症患者に対するA型ボツリヌス毒素製剤の治療評価.西日皮膚、2013;75:357-364
2.大島雄一郎、柳下武士、伊藤慶子ほか:重症原発性腋窩多汗症に対するA型ボツリヌス毒素(ボトックス®)局注療法の有効性および患者治療満足度の検討.西日皮膚、2014;76:248-253