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広島市 南区 皮膚科 アレルギー科 アトピー性皮膚炎 にきび じんましん

酒さ

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酒さ

酒さ
(図1)

酒さは顔面の紅斑を主徴とする慢性炎症性疾患です(図1)。
臨床像が多様であり、病因が不明であることから、しばしば診断が困難であり、治療の選択にも難渋します。
一般にみられる症状は、一過性あるいは持続性の顔面潮紅、血管拡張、炎症性丘疹や膿胞です。

2002年National Rosacea Society Expert Committee は主症状と副症状に分けた診断基準を提唱しました。
4主症状のうち1つ以上の症状が顔面に認められる場合、酒さを示唆するとしています。
また副症状は経過中にみられうる所見として記載されています。
日本の総説では「他覚的に4主症状のいずれかが確認され、経過中に副症状を1つ以上自覚・他覚的に確認できる症例を酒さと診断するのが妥当」と述べられています。

診断基準各項目の詳細

主症状

○一過性の顔面潮紅
経過中に一過性の顔面潮紅(ほてり)があったか否かが重要です。
顔面潮紅があった場合には頻度、持続時間、広がり、重症度、発汗を伴った否かを確認します。
緊張や情動変化による紅斑やアルコールによる紅斑との鑑別のために持続時間は重要です(情動変化による紅斑は非常に短時間であり、アルコールによる紅斑は時間が長い)
○持続性紅斑(図2)
丘疹、膿胞、乾燥があると紅斑の程度は不明瞭になるので、これらの効果を除外して紅斑の程度を判断します。
○丘疹・膿胞(図3)
丘疹・膿胞の数、局面の有無を確認します。

持続性紅斑
(図2)

丘疹・膿胞
(図3)
○血管拡張
紅斑が目立つ場合、血管拡張をわかりにくくなり、その評価は難しくなります。
一方、紅斑が消褪すると血管拡張がより明瞭になります(posterythema-revealed telangiectasia)
他の酒さの症状がなく1~2つの孤在性の血管拡張のみでは酒さの診断には不十分です。

副症状

○ほてり感・熱感や刺すようなヒリヒリ感
「ほてり感・熱感や刺すようなヒリヒリ感」などの自覚症状が起こることがあり、日常生活を妨げることがあります。
○紅色局面
局面は炎症が融合した領域であり、丘疹や膿胞より大きな病変です。
○乾燥様外観
皮膚表面が粗造となり、乾燥様外観を呈します。
鱗屑が目立つ場合脂漏性皮膚炎の合併を考慮する必要があります。
○浮腫
急性に起こる場合、長期に再発を繰り返す場合(慢性再発性)、長期に持続する場合(慢性)などがあります。

腫瘤様変化
(図4)
○眼症状
流涙、眼球・眼瞼結膜の充血、結膜や眼瞼縁の血管拡張、眼瞼や目の周囲の紅斑や麦粒腫
異物感、熱感や刺すようなヒリヒリ感、かゆみ、乾燥、羞明、視力障害などが起こることがあります。
○顔面以外の末梢での酒さ様症状
顔面以外の好発部位は頸部、胸部、頭皮、耳介、背中です。
○腫瘤様変化(図4)
表面皮膚の毛包の開大、皮膚表面からの隆起、結節などを生じます。

当院では上記症状を観察の上、できる限り適切な診断を行って参ります。

参考文献
Aimee M. Two et al. Rosacea Part I. Introduction, categorization, histology, pathogenesis, and risk factors. J Am Acad Dermatol 72: 749-58. 2015
山崎研志.皮膚科臨床アセット8 変貌するざ瘡マネージメント 「酒さの臨床」、p32、2012、中山書店
図2-4はA Clinical Atlas of 101 Common Skin Diseasesより