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伝染性膿痂疹(とびひ)

伝染性膿痂疹(とびひ)について

小児によくおこる皮膚の細菌感染症です。
高温、多湿の夏季に多く発症します。
黄色ブドウ球菌やβ溶血性連鎖球菌(溶連菌)、あるいはその混合感染で生じます。
治療の基本は、薬物療法に加え、シャワー、入浴時に皮膚や創面を洗い、清潔にすることです。

症状

数mm~数cm大の紅斑上に小水疱、膿疱が出現します(図1)。
これらは容易に破れ、びらん、湿潤局面となります(図2)。
乾燥すると痂皮、あるいは鱗屑を伴います(図3)。
水疱の下半分に膿がたまったhypopyon sign(膿半月)が見られることもあります。
手指の掻破やタオル等を介して近接部位、あるいは離れた部位に同様の病変が拡大します(図4)。
家族内や集団生活での接触でも感染します。
アトピー性皮膚炎の湿疹、虫さされ、擦過傷なども発症の誘因となります。
鼻汁の付着する鼻周囲も好発部位の一つです。
病変が手足に限局するpyodermia bullosa manuum(pedis)、blistering distal dactylitisという病型もあります。

(図1)
(図2)
(図3)
(図4)

病因

黄色ブドウ球菌が表皮剥脱毒素を産生するために皮膚表面に水疱、びらんができます。
皮膚の表皮角化細胞はレンガの様に重なっています(図5)。
表皮剥脱毒素はその間のモルタルの部分を破壊します。
そのために角化細胞のつながりが失われ、皮膚表面に水疱ができます(図6)。

(図5)
(図6)

保育所、幼稚園、学校での対処

日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会の統一見解が出されています。

出席については

「水ぶくれや糜爛(びらん)からの浸出液を触ったり、引っ掻いたりすると、中の細菌で次々にうつります。特に鼻の入り口には原因の細菌が沢山いるので鼻をいじらないようにしましょう。病変が広範囲の場合や全身症状のある場合は学校を休んでの治療を必要とすることがありますが、病変部を外用処置して、きちんと覆ってあれば、学校を休む必要はありません。」

プールについては

「掻きむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませんが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は治るまで禁止してください。」

治療

入浴、シャワー浴時に石鹸等の洗浄剤を用いて病変部を清潔にすることが第一です。
薬物治療は抗菌剤の投与を行います。
病変がわずかの場合は抗菌外用薬、病変が広範囲の場合には抗菌内服薬を併用します。
かゆみが強く、湿疹性病変が根治している場合には抗ヒスタミン剤内服やステロイド外用剤を併用することもあります。
病変部は洗浄したのちに、薬剤を十分量塗布してガーゼで覆います(図7)。
1日1回処置を行いますが、浸出液が多い場合やガーゼが汚れた場合には適宜処置を行います。

(図7)

経過

治療により1週間程度での改善が望まれます。
しかし薬剤の効果が十分でない場合には抗菌薬の変更を行います。

日常生活の注意

病変部はもちろんのこと、病変部以外もシャワー、入浴時に洗浄して皮膚をきれいにします。
特に脇の周りや肘、ひざ回りなど皮膚が触れ合う部位は丁寧に洗います(図8)。
汗やほこり、土などで汚れた服や下着は早めに取り換えます。
手をよく洗い、指先、爪の周りも洗浄剤で汚れを落とします。
爪は短く切っておきます。

(図8)